名刺やホームページを見ると、電話番号の横に「電話のピクトグラム」が描かれているパターンをよく見かけます。
最近はアイコンをクリックして電話をかけることもできるので、電話のマークのアイコンがあったりもするのですが、そのデザインが黒電話なんですよね。
中には携帯電話のマークのものもありますが、その使用率はそんなに高くありません。プッシュ式の黒電話なんて言う、変なピクトグラムも一枚だけ見つかりましたが、これはもう、どうしたいのかさえ謎ですw
ちょっとだけ理由を考えてみましたが、携帯電話のピクトグラムは一見して「電話」には見えないんですよね。なんかのビルにみえる。
その横は電話番号なので、まぁ大体わかるんですが、これ単体だと「なんだろう?」って不思議に思われる恐れがあります。
まだ携帯電話なら「ボタン」らしきものがあるのでギリギリでOKなのですが、スマートフォンのピクトグラムだともう本当になんだかわからないです。なにこれ?窓枠?みたいなもんです。
だからほとんどのスマートフォンのピクトグラムは横か下に「iPhone/Android」みたいな表記があるはずです。これじゃピクトグラムの役割は半分しか達成できていません。
結局、電話機の形状が「何でもいいようなもの」に成り下がってしまい、個性を失ったおかげで、かつての「電話機の個性」を持っていた黒電話の呪縛から逃れられなくなっているのかもしれません。
かつての携帯電話はテレビのリモコンと何が違うの?と言われて、形状的に大きな差異を見つけるのは困難ですし、サイズが違えばビルにも見えてしまいます。
これは「大きな四角の中に小さい四角が並んだデザイン」がありきたりだからなんですね。(丸いプッシュボタンが主流になっていれば少し違ったかもしれませんけど)
スマートフォンの「大きな四角の中に一つだけの大きな四角」なんて、それこそドアや窓、トレーなどいくらでも存在します。
電話がデザイン的な個性を改めて獲得しない限り、黒電話の呪縛からは抜け出せないのかもしれません。でもそろそろ黒電話という存在そのものを忘れる人が出てきそうです。
そうなったときに電話のピクトグラムは、どんな姿をしているのでしょうね・・・。